広告業界のM&Aの現状とは?電通や博報堂といった広告代理店の事例と共にメリット・デメリットを含めて解説!

広告業界のM&Aの現状とは?電通や博報堂といった広告代理店の事例と共にメリット・デメリットを含めて解説!

業界別M&Aの動向

広告業界のM&Aの現状とは?電通や博報堂といった広告代理店の事例と共に合併にどんなメリット・デメリットがあるのかを解説。

広告業界も新聞、雑誌、テレビが全盛の時代は過ぎ、今や、インターネット広告の占める割合が年々増加しています。

広告業界にもITの波が押し寄せ、それに呼応するかのように、M&Aも活発になってきています。

 

なぜ広告業界でもM&Aが活発になっているのでしょうか。

そこでこの記事では、広告業界の概要と動向、広告業界におけるM&Aのメリット・デメリットなどを紹介します。

 

広告業界のM&A

広告業界のM&Aは主に技術獲得、事業拡大がメインです。

広告業界大手の電通と博報堂の大手2社を中心にM&Aが活発に行われています。

 

インターネット広告も今後、シェアの拡大が見込まれています。

そのため、デジタル分野やインターネット広告を強化する目的で、新聞・テレビ・雑誌・ラジオなども、デジタル分野やインターネット広告への投資比率が上がってきています。

インターネット広告のノウハウを持っている企業の買収が、とくに盛んに行われているようです。

また近年では海外拠点を構え、広告事業を展開する企業も増えてきています。

 

代表的な例として、電通は145か国以上の国・地域に事業展開し、売上に占める海外事業の割合が全体の50%以上を占めています。

急速なデジタル化とグローバリゼーションが広告業界のM&Aを加速させているのが現状です。

 

広告業界におけるM&Aの動向

2019年に電通が発表した2018年の日本の広告費によると、日本の総広告費は、約6兆6000億円。

その中でもインターネット広告費が、約1兆7600億円で、前年比、約120%増と大幅に増加しました。

 

日本の総広告費

引用元:電通「「2018年 日本の広告費」解説―日本の広告市場は前年比102.2%、7年連続のプラス成長」

 

雑誌・ラジオ・テレビ・新聞のデジタル化も顕著で、とくに新聞と雑誌、テレビはデジタル広告費が100億円を突破。

雑誌に至っては、約340億円と4媒体中、トップの広告費です。

 

そのため、これまではマスコミ中心だった広告業界もデジタル化へ方向転換せざるを得ない状況です。

実際、テレビの2018年の広告費が約1兆8000億円で、他の3媒体を抜き去り、インターネット広告がそれに次ぐ2位に成長していますので、インターネット広告がトップを取るのも時間の問題でしょう。

 

※参考 電通報 2018年 日本の広告費

こうした背景から広告業界のM&Aは、インターネットに強みを持つ企業の買収、国内外の変化や新たな市場を開拓するべく、海外企業の買収が中心となっています。

 

広告業界のM&Aのメリット

譲渡する側と受け入れる側、双方のメリットをみてみましょう。

 

譲渡する側

  • 大手の一員となることで、知名度や社会的なブランド力、大手ならではの広いリソースを得ることができるので、これまで取引のあった企業や新規顧客からの幅広いニーズに答えることが可能になる。
  • 資金繰りの苦悩から解放され、経営の立て直しを図ることができる。
  • 従業員にとって、仕事の市場規模が大きくなるため、モチベーションが上がり、雇用確保にもつながる。

 

受け入れる側のメリット

  • 急速に技術革新が進む分野に強い企業を買収することで、その分野におけるノウハウや専門性の高い優秀な人材を獲得できる。
  • ノウハウを持っていなかったために外注していた仕事も可能になるため、利益効率が上がる。
  • 市場規模も小さいものから大きなものまで幅広くカバーできるので、トータルでサービスの向上を図れる。
  • 新規参入事業の場合、新規で参入するより低コストで、新規事業参入が可能になる。
  • 企業規模が広がるため、扱う事業の成長スピードの向上を図れる。
  • 買収した企業が海外を拠点とする場合、海外事業への足がかりとなる。

 

広告業界のM&Aのデメリット

譲渡する側と受け入れる側、双方のデメリットをみてみましょう。

 

譲渡する側のデメリット

  • 結果として、自社の技術情報や優秀な人材が流出することになる。
  • 自社従業員の待遇が悪くなる可能性がある。
  • 経営者は合併後、経営者としてのポストを失う可能性が高い。
  • 自社従業員のモチベーションが下がり、業務効率が低くなる。

 

受け入れる側のデメリット

  • 買収後に偶発債務や簿外債務が発生する可能性がある。
  • お互いの企業文化や社風が相容れず、新しい経営者と従業員の間に溝ができ、想定していた企業統治ができなくなり、場合によっては従業員が離職する可能性がある。
  • これまでの取引先との契約内容の見直しが必要となる可能性があるため、既存顧客との契約が破棄される可能性がある。
  • 当初予定していた価格で事業譲渡できない可能性がある。

 

広告業界M&Aの代表的な事例

事例1.株式会社電通とデータアーティスト株式会社

電通は、2018年2月にデータアーティストを子会社化しました。

 

データアーティストは、AI(人工知能)を活用したマーケティングソリューション、コンサルティングサービスを提供している会社です。

2018年にモンゴルに拠点を設立しています。

 

電通にノウハウのないAI(人工知能)分野を取り込むことで、今後の技術革新に対応すべく、AIを含む、最先端テクノロジーを活用したソリューションを提供できるようになりました。

※参考 dentsu 「電通、マーケティング領域のAI開発に強みを持つデータアーティスト社を子会社化」

 

事例2.株式会社サイバーエージェントと株式会社Media Shakers

サイバーエージェントは、Media Shakers の全株式を取得し、完全子会社化しました。

 

株式会社サイバーエージェントは、AbemaTV などに代表されるインターネット事業を展開している会社です。

株式会社Media Shakers は、首都圏を中心に、最大で週刊65万部を発行したR25というフリーマガジンを運営していた会社です。

 

自社のメディア運営のノウハウとMedia Shakers が培ってきたコンテンツ製作のノウハウを融合し、シナジー効果を図り、2017年5月に株式会社新R25を設立しました。

※参考 株式会社サイバーエージェント 「株式会社Media Shakers の株式譲受に関するお知らせ」

 

事例3.株式会社博報堂DYホールディングスと米国デジタル キッチン

博報堂は、2015年6月に、デジタルキッチンの全株式を取得し、完全子会社化しました。

 

デジタルキッチン社は、世界最大級の規模を誇る広告賞「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」で2011年、デザイン部門でグランプリを受賞している会社です。

博報堂は、このデジタルキッチン社のノウハウを吸収し、自社のマーケティングやソリューション活動へ生かすことで、グローバリゼーションの進化に伴うマーケティング力の強化を図ることに成功しました。

 

※参考 HAKUHODO 「博報堂DYホールディングス、米国 Digital Kitchen社の買収について」

大手3社のM&Aを紹介いたしましたが、どの会社も自社に足りない分野をM&Aで買収し、ノウハウを吸収することで、シナジー効果を狙い、さらに専門性を高めるという効率的なM&Aを展開しています。

 

まとめ

広告業界の概要と動向、広告業界におけるM&Aのメリット・デメリットなどを紹介しました。

M&A と聞くと敵対的買収をイメージすることも多いですが、昨今のM&Aに関しては、敵対的買収とはほど遠く、お互いの足りない部分を補い、さらなる向上を図るという印象です。

 

これもインターネットの普及、スマートフォンの台頭によって、人々の生活が急激にデジタル化し、広告業界もこの技術革新についていけなければ、これまでのように利益を上げられなくなったことが要因と言えます。

現代は、技術革新のスピードについていくには、一から開発していたのでは間に合わないでしょう。

 

M&Aによって短期間でノウハウを吸収し、人々にいち早くトータルサービスを提供することが求められている時代であると言えるのではないでしょうか。

 

関連:業界別のM&Aの現状と今後の動向を紹介

 

 

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