事業譲渡でかかる税金は?種類や注意点、節税対策をご紹介。

事業譲渡でかかる税金は?種類や注意点、節税対策をご紹介。

M&Aの基礎知識

事業譲渡でかかる税金は?種類や注意点、節税対策をご紹介。

M&Aで頻繁に行われる手法として、会社が持つ事業を第三者に向けて売却する「事業譲渡」というものがあります。

 

関連記事:M&Aの買収の種類「事業譲渡」「株式譲渡」とは?メリット・デメリットを含めわかりやすく解説。

 

この事業譲渡をする際には、どういった税金がかかるのでしょうか?

譲渡する側」と「譲渡される側」、双方にかかる税金の種類を紹介するとともに、注意点や節税対策についても解説していきます。

 

尚、会社を売却(株式譲渡)した場合の税金については別の記事で紹介しています。

必要あれば、参考にしてください。

 

関連記事:会社売却にかかる税金を節税方法を含めて解説。「株式譲渡」と「事業譲渡」の税金計算の違いとは?

 

「譲渡する側」にかかる税金

M&Aを実行した後は、譲渡する立場に対しても所定の税金がかかります。

事前にその税金の種類を知っておきましょう。

 

具体的には「消費税」と「法人税」、「固定資産税」の3種類が課せられることになります。

どの部分が税金の対象になるのかを知っておくことが重要です。

 

消費税

譲渡対象である事業の中に課税資産が存在するケースでは、消費税を納税する義務が課せられます。

納税でミスを犯さないためには、課税対象の有無について事前に調べ、譲渡を受ける側とのコミュニケーションを欠かさないように注意しなければなりません。

 

ただし、消費税を納付するのは譲渡する側になりますが、最終的にその消費税を支払う立場に回るのは譲渡を受ける側です。

スーパー等での買い物と同じように、商品を渡す側は顧客から消費税を受け取り、後日、それを納付するという流れがM&Aにおいても行われることになります。

譲渡を受ける側が消費税分、得する訳ではありません。

 

法人税

事業譲渡を行った際に発生した利益に関しては、法人税の対処となります。

自社であげたその利益分に対して、課税が行われることになります。

 

この場合、「事業税」や「地方法人税」、そして「法人住民税」に関しても課税される可能性が高いことを覚えておきましょう。

 

これらすべての税金を合算すると、最大の税率は35%にまで及びます。

納税額が高額になることも早期段階で認識しておく必要があります。

 

固定資産税

固定資産税や都市計画税、償却資産税の対象となる内容を含んだ事業を譲渡する際には、これらの税金も負担する必要が生じます。

ただし、これらの税金を負担するのは事業譲渡を行う前日分までとなり、それ以降の税金は日割り計算を用いて譲渡を受けた企業が支払うことになります。

 

町工場などの事業は固定資産税のトピックは必ず出てくるでしょう。

関連記事:町工場に必要な廃業手続きは?解散報告や機材処分、確定申告などの手順を解説。

 

譲渡を受ける側にかかる税金

続いて、譲渡を受ける側に対して課せられる税金の種類を紹介していきます。

譲渡する側と同じ種類の税金も存在しますが、支払いが必要になる税金を事前にしっかりと認識しておきましょう。

 

  1. 消費税
  2. 固定資産税
  3. 不動産取得税
  4. 登録免許税

 

消費税

消費税が発生する場合、実際に納税を行うのは譲渡を実行した側ですが、その税金の実質的な負担をするのは、譲渡を受ける側です。

具体的には、無形固定資産や土地を除く有形固定資産、営業権、棚卸資金に対して消費税が課されることになります。

 

なお、事業譲渡に伴い譲り受ける土地や有価証券、債権については、消費税の対象になることはありません。

 

固定資産税

固定資産税や都市計画税、償却資産税の対象になる内容を含んだ事業譲渡が行われる場合、その部分に対する税金が課せられます。

 

対象となる期間は事業譲渡を実行した当日以降の日割りになります。

年度全体の固定資産税等を納める必要はなく、譲渡を行う側と分担して支払います。

 

不動産取得税

譲渡を受ける事業において、不動産を切り離すことができない場合においては、不動産取得税が発生します。

例えば製造業における工場、販売を行うための事業所、運営に必須なオフィス等の不動産をそのまま引き受ける場合に、不動産取得税の支払いは必須です。

 

事業に付帯する不動産は、譲渡を受ける側の持ち物へと変わるため、課税の対象になることを理解しておきましょう。

 

登録免許税

不動産を取得する場合に限った話ですが、事業譲渡を行う際に名義を変更する必要が生じるため、必然的に登録免許税を納める義務も発生します。

 

不動産以外の引き継ぎに関しても、許認可を新しく取得する義務があります。

これら一件ごとの許認可に対しても、登録免許税がかかります。

 

事業譲渡の税金にまつわる注意点

第三者間で行われる事業譲渡と異なり、同族会社間、あるいはグループ会社との間で事業譲渡を行う場合。

時価(企業価値)」と実際の「売買価格」が異なる可能性が生じます。

 

関連記事:企業価値評価とは?基礎知識とそのメリットを徹底解説。

 

以下の記事は会社売却(株式譲渡)の場合ですが、本質部分の考え方は同様ですのでご参考までに。

 

関連記事:

 

こういったケースでは、時価よりも高く事業譲渡を行ったか?

また、時価よりも安く事業譲渡を行ったかによって税金が異なるため、注意が必要です。

 

時価額以上で事業譲渡を実行した場合

時価額以上で事業譲渡が実行された場合。

時価」と「売買価格」の差額分に関しては寄付金として扱われることになります。

 

譲渡する側にとって、差額分の譲渡益が増加することになります。

これにより法人税の対象になる収入が増えるため、通常の事業譲渡と比較した際の課税対象額も増加することを覚えておきましょう。

 

時価額以下で事業譲渡を実行した場合

譲渡する側にとっては、時価額との差額分が寄付金として扱われることになるため、譲渡益に対して認定課税が発生することになります。

 

譲渡を受ける会社に関しては、贈与分に対しての譲渡益税が課されることになるため、双方に対して税負担が増加する可能性があります。

 

事業譲渡を実行する際に可能な節税対策はあるのか

事業譲渡という局面においても、可能な限り節税を行い、税負担を軽減させたいと考えるのは経営者にとって当然のことです。

譲渡する側、譲渡する側双方の視点に立ち、具体的な節税方法について解説していきます。

 

譲渡する側が行える節税対策

事業譲渡を行う側にとって最も大きな税負担となるのは法人税や事業税ですが、残念ながらこれらの税金を軽減するための方法は一切ありません。

一般的なM&Aでは可能となる課税優遇措置に関しても、事業譲渡においては適用の対象外となり、節税を行うことは不可能です。

 

ただし、会社の経営状況が赤字という場合であれば、事業譲渡益を赤字額と相殺させることによって、法人税の課税対象から外すことができます。

事業譲渡益が発生しないようにコントロールすることにより、大幅な減税が可能になることがありますから、税理士と相談の上でより得ができる方法を選びましょう。

 

譲渡される側が行える節税対策

譲渡される側にとって最も大きな税負担は消費税ですから、消費税の対象となる資産の計算を綿密に行い、課税額を把握することが重要です。

営業権」として支払った金額は「のれん代」として見なされることになり、事業譲渡から5年間に亘って均等償却を行うことになります。

 

「営業権」とは、その企業が長年にわたる事業運営で培ってきたブランド力や独自価値、人的資源など、帳簿には反映されない無形資産です。

営業権を承継すれば、通常より高い収益力が見込めるようなもののことです。

 

関連記事:時価純資産法とは?DCF法との違いまで分かりやすく解説。

 

仮にのれん代として1億円を支払った場合、60ヶ月に亘って均等償却を行うことを知っておきましょう。

これにより、均等償却期間中である5年間に関しては、課税所得を損金算入するという形を取ることで節税対策を実行することが可能です。

 

いずれのケースでも専門家への相談は必須

譲渡する側にとっても、される側にとっても、課税対象を見つけ、税額を算出するためには専門的な計算が必要になります。

 

特に事業譲渡益を相殺させる方法を選ぶ場合や、消費税額を正確に計算するためには税理士の力が必要不可欠です。

誤った節税を進めてしまうことのないよう、専門家に相談しましょう。

 

まとめ

事業譲渡の際にかかる税金は、譲渡する側とされる側によって内容が異なる上、さまざまな種類の税金が課されることになります。

事前に税額を整理することが重要です。

 

今回紹介した注意点や節税対策を踏まえながら、失敗せずに納税を済ませることを心がけ、高度な計算が必要な場合には税理士への依頼を視野に入れながら税金を納めましょう。

 

関連:M&Aとは?4つの種類と手続き・費用といった基礎的な事項をわかりやすく解説。

 

 

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