日本国内で経営コンサルティング業務を行っている企業としては、最大規模と言っても過言ではない存在が「船井総合研究所」です。
主に中小企業を対象にしたM&Aにも積極的に取り組んでいる企業ですが、他社とは違う強みや特徴はどのような点になるのでしょうか。
船井総合研究所の成り立ちに触れながら特徴を解説し、さらにこれまでの成功事例の中から船井総合研究所の評判を紹介していきます。
目次
船井総合研究所の成り立ち
船井総合研究所は、日本マネジメント協会に所属していた船井幸雄氏の独立によって1970年に誕生した企業で、当時は日本マーケティングセンターと名乗っていました。
1985年に現在の商法に変更しますと、1988年に大証二部に上場し、現在は東証一部に指定替えを行い、2019年現在は783名の従業員数を擁しています。
年間のクライアント社数は8,000社を超えていると言われ、その業種は150以上という区分に分かれ、さまざまな専門分野に精通した国内最大規模の事業展開を行っています。
創業当時のまま大阪府に本社を構えていますが、千代田区丸の内には東京本社があり、関東圏においても存在感を発揮している企業です。
また、船井総研コーポレートソリューションズ、船井総研ITソリューションズ、船井総研ロジ株式会社といった関係会社を持っています。
船井総合研究所の特徴
船井総合研究所が専門分野としているコンサルティング業務においては、月次支援コンサルティング(ソリューションコンサルティング)の実施が特徴的です。
プロジェクトの立ち上げによって支援を行うコンサルティング会社が一般的ですが、船井総合研究所ではクライアントを毎月訪問し、プロジェクトの管理・修正を行っています。
これにより、目まぐるしく変化する経営戦略や課題の出現などにも適時対応することが可能になり、現場主義という原則を生かしたコンサルタントが可能になっているのです。
オーソドックスなプロジェクト型の支援コンサルティングも実施しており、こちらもクライアントに対してオーダーメイドな設計を施すところから作業が開始されます。
「戦略」と「戦術」を分けて考えるのが船井総合研究所の長所であり、中長期的にさまざまな目標を立てながら経営の立て直しや業績の向上を図っていきます。
膨大な量の顧客ネットワークを抱えている
船井総合研究所では、6,000社を超える継続顧問先を擁しており、WEB会員数を含むと217,000社という膨大な量の顧客ネットワークを保有しています。
これだけの数の会社の中から売却先を検討することができるため、企業同士の相性はもちろん、経営者との個人的な相性も良い譲渡先を見つけることが可能です。
特筆すべきなのは、経営研究会会員として4,200人以上を擁していて、これらの経営者と船井総合研究所は特に深い結び付きがあるといえるでしょう。
他社にはない独自のコネクションを発揮しながら売却先を探すことが可能ですので、有利な条件を引き出し、速やかな妥結を図ることができるのです。
150以上の業種に関与したコンサルタントの存在
M&Aにおいて企業価値を損ねずに成立へと結び付けるためには、それぞれの業界の特性を知り、将来性や業界内のポジショニングを正確に判断できなければなりません。
経験の浅いコンサルタントでは難しい話ですが、船井総合研究所に所属するコンサルタントは、これまでに約150の業種に関与してきた精鋭集団です。
それぞれの分野で深い専門知識を持つコンサルタントに依頼できるため、企業価値の正確な算定はもちろん、企業価値アップに向けた取り組みの品質も高まります。
会社の価値を伸ばし、最大限の売り込みを行った末に買収へと進むことができるため、経営者にとって損をしないM&Aを成立させられることも船井総合研究所の強みです。
外部に多くの提携企業を持つ対応力
船井総合研究所を利用するメリットとして、船井総合研究所が持つ外部の提携企業とのさまざまな面での繋がりに期待できるというものがあります。
例えば公認会計士、税理士、司法書士、社会保険労務士といったスペシャリストと業務提携を結んでいるため、各専門分野への引継ぎも極めてスムーズです。
財務や人事、法務といった項目は将来のリスク管理のためにすぐにでも改善すべきポイントですが、船井総合研究所を利用することで事業継承が容易になります。
M&A成立前はもちろんですが、成立後に企業価値を向上させられる企業としても、船井総合研究所は多くの経営者に支持されているのです。
M&Aに関するセミナーを定期的に開催中
船井総合研究所では、M&Aをより身近に感じさせるための方法として、東京都内を中心とした全国でM&Aに関するセミナーを開催しています。
このセミナーでは、20分という短時間でもM&Aの基礎知識を学ぶことができるほか、事例の紹介を受けながら自社にとって最適なM&Aを知ることも可能です。
M&Aがなぜ有効なのか、本当に自社に適しているのかなど、本格的な相談を行う前に検討できるということも、事業規模が大きい船井総合研究所ならではの魅力と言えます。
船井総合研究所による成功事例と評判、口コミ
ここでは、実際の成功事例や評判、口コミを解説します。
株式会社花駒によるM&Aの事例
葬祭業を営む株式会社花駒は、創業50周年を迎えて過去最高の業績を誇っていたと言いますが、前代表の小林利弘氏は、事業継続と雇用の確保のためにM&Aを検討します。
インターネット葬儀などの新しい文化が台頭したと同時に、後継者問題で悩んでいたことがM&Aを実行するきっかけになったのだそうです。
船井総合研究所に相談をした理由は、以前から研究会で付き合いがあったからと話しますが、その中で「どうすれば今後の成長を見込めるのかを考えてくれた」と評価しています。
クライアントの将来をしっかりと考えながら、船井総合研究所が紹介した買収先は大手企業ということもあり、M&Aはスムーズに進んだそうです。
小林氏は「現在はグループ会社の一社として成長を実感できている」と語り、船井総合研究所によるM&Aが大正解だったことを示唆しています。
パチンコホール店によるM&Aの事例
創業から地域密着型のパチンコホールを数店舗展開していたというA氏は、新規エリアでの出店において失敗を感じ、売却を前提にコンサルタントの指導を受けたと話します。
情報漏洩について警戒していたというA氏は、船井総合研究所に対して「コンサルタントを2人までに限定してほしい」と依頼し、この要望は厳守されたと言います。
買収先に対しても秘密保持厳守、代表者への直接アプローチといった条件を提示したと話しますが、この要望に応える買収先を船井総合研究所が見つけることに成功しました。
譲渡先の企業からは過去5年間のレポートが届けられ、高評価を受けられたこともM&A成立への大きな要因になったと話します。
信頼関係を築ける企業の紹介を受けられるという、船井総合研究所の強みが存分に発揮された事例と言えるでしょう。
まとめ
国内で最大規模のコンサルティングサービスを提供している船井総合研究所では、M&A案件に関しても精力的な取り組みを見せています。
自社で築き上げた膨大なネットワークの中から買収先を見つけられることが、クライアントにとって最大の魅力と言えるでしょう。
また、セミナーも定期的に開催しており、こうした催しからもM&Aの有効性を模索することができます。