破産による手続きと対策方法

会社の破産にかかる手続きとは?弁護士や裁判所に支払う費用を含めてわかりやすく解説!

 

会社経営は常に順風満帆とは限らず、景気の動向によっては売上が低迷し会社の存続が困難となる場合があります。

そのような場合は、やむにやまれず会社を清算することになりますが、会社を破産させるときは一定の費用がかかる点に注意が必要です。

 

会社の経営が困難なときほど、破産費用の調達が難しくなります。

会社が万が一の状態に陥ってしまったときに備え、破産でかかる費用と金額の目安についてあらかじめ把握しておきましょう。

 

会社の破産とは?

破産といえば、資金繰りがうまくいかずに会社の経営が立ちゆかなくなるイメージがありますが、会社の破産は、これとは別の意味を持っています。

破産の内容について理解しておきましょう。

 

破産とは、会社の清算に向けて手続きを進めること

破産とは、一般的には全ての財産を失ってしまった状態を指します。

会社の破産とは、債務の返済が困難な状況に陥っており、会社が再生する見通しが立たないことから会社の清算に向けて法的な手続きを進めていくことを指します。

 

より詳しく説明するならば、会社側が「これ以上会社を存続させることは難しい」と判断し、資金繰りが完全にできなくなる前に自主的に会社を清算することです。

そもそも、会社の場合は経営が困難になった時点では、土地や建物、株式などなんらかの資産を有しているため、「財産を全て失った状態」という意味での破産になることは皆無といえます。

このことからも、会社における破産とは、債務の返済が困難になっている状況といえるのです。

 

似ているようで異なる「破産」と「倒産」その違いは?

また、破産に近い言葉として「倒産」があります。

破産も倒産も、広い意味でとらえるなら、債務が多くて返済が困難になっている状態を意味します。

 

破産と倒産についてより詳しく説明していきましょう。

破産とは、資金繰りが完全にストップする前に会社を清算することであるのに対し、倒産とは純粋に債務が多く返済できない状態を指します。

→ 会社の清算を決断!残余財産の分配はどのような方法で行う?

 

強いていうなら、倒産の状態であっても資金が辛うじて続いていれば会社経営は可能ではあるものの、

多くの場合、遅かれ早かれ資金が枯渇することになるため、倒産の状況に追い込まれると、結果的に会社の経営は不可能な状態になります。

 

なお、銀行から資金を借り入れている場合、6か月以内に不渡りを2回出すと「銀行取引停止」に追い込まれ、資金の調達が一切できない状態になります。

この状態は「事実上の倒産」、または「経営破綻」と呼ばれます。

 

倒産の状態に陥った場合は、破産の手続きを行って会社を清算する方法のほかにも、他社からの資金援助や営業の譲渡などによって企業の再生を図る「民事再生」や、

会社の経営権を管財人に引き継ぐことで企業の再生を図る「会社更生」の方法があります。

 

会社の破産手続きは?

会社を破産させようとするときは、売上が低迷しているうえに返済しなければならない債務も多いことから、客観的に判断することが難しい状況といえます。

会社を破産させる場合は、弁護士に依頼する形となりますが、不測の事態に備えて会社の破産手続きの流れを理解しておきましょう。

 

破産するかどうかを決める

会社の破産手続きを検討している場合、破産するかどうかを決めます。

先述したとおり、倒産の状況に追い込まれたとしても、必ずしも破産を選ぶ必要はなく民事再生などで会社の再建を図る方法もあります。

→ 危機的な状況ほど冷静に!会社が潰れそうな場合に取るべき対策は?

 

さまざまな方法を考えた末に破産することを決めたのであれば、弁護士に破産手続きを依頼します。

破産を決めた場合は事業を停止する日を決めておきます。

 

事業が停止となると、その時点で従業員が解雇となるほか事業所も閉鎖されます。

ただし、従業員に対して事業の停止日を事前に告知してしまうと混乱の原因となるため通常は事業を停止する当日に告知します。

 

破産手続きを弁護士に依頼 債権者に「受任通知」送付

破産手続きを弁護士に依頼することで、弁護士は債権者に対して「受任通知」を送付します。

受任通知とは、弁護士が依頼者の代理になったことを示すものです。これにより、依頼者は債権者から請求されることはなくなります。

また、弁護士は会社の財産を守るため、会社から代表者印や銀行印、会社の預金通帳、小切手などの財産類や、決算書、請求書、各種証券などの書類を預かります。

 

破産の申し立てを行う

裁判所に破産の申し立てを行う前に「申立書」を作成します。(参照:裁判所「申立書」の書式)

申立書の作成にあたっては、確定申告書や各種の契約書、会計の帳簿を元にして破産の経緯を調べたり、弁護士が依頼者本人に会社経営の事情について聞き取りをしたりします。

 

裁判所に破産を申し立てる場合は、破産申立書に必要書類をそえて、予納金を納付します。

これによって破産の手続きが開始され、破産管財人が専任されます。

 

破産管財人は客観的な立場である必要があるため、破産手続きに関わっていない第三者の弁護士が担当します。

会社の財産は破産管財人によって管理されます。

 

12 この法律において「破産管財人」とは、破産手続において破産財団に属する財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう。
14 この法律において「破産財団」とは、破産者の財産又は相続財産若しくは信託財産であって、破産手続において破産管財人にその管理及び処分をする権利が専属するものをいう。

参照:e-gov「破産法」

 

また、破産管財人と依頼者、担当の弁護士との間で会社の資産や負債に関する打ち合わせが行われます。

未払いとなっているものについて少しでも支払いを行うため、破産管財人が資産の売却・処分を行い、会社の財産を現金化していきます。

 

債権者集会の実施

破産手続きが開始してから3か月程度が経過した後に、「債権者集会」が行われます。債権者集会に出席するのは、破産した企業の債権の保有者です。

債権者集会では、債権者に対して会社の資産状況を説明したり、破産手続きに関する情報を開示したりするほか、破産管財人は管財業務の結果について報告します。

 

管財業務が終了しなければ、再度債権者集会が行われることになります。

しかし管財業務が終了し、未納の税金、未払い賃金を全て支払った後で現金が残った場合には債権者への配当が行われます。

これによって破産手続きは終了となり、会社は消滅することになります。

この時点で、依頼者は残っていた債務の支払いから解放されることとなります。

 

会社の破産にかかる費用はどれくらい?

会社再建の見通しが立たない場合、最終的には会社の破産を選ぶことになりますが、会社を破産させるためには一定の費用がかかります。

会社の破産にかかる費用の種類と金額の目安をあらかじめ把握しておき、会社の資金が完全に尽きる前に破産手続きに取りかかりましょう。

 

裁判所に納める費用

会社を破産させる場合の費用は、大きく分けると「裁判所に納める費用」と「弁護士に支払う費用」となります。

裁判所に納める費用は「予納金」です。予納金が使われる内訳としては、自己破産したことを「官報」に公告する場合の費用と、破産管財人に対する報酬となります。

 

そのほか、破産を申し立てするための印紙代と、破産したことを債権者に伝えるための郵送料がかかります。

官報に公告する場合の費用は、目安として1万3000円~1万5000円程度となります。

 

破産管財人に対する報酬は、主に中小企業が破産したときに行われる「少額管財」の場合は原則として20万円となりますが、

大企業が破産した場合など、複雑な案件の場合は「一般管財」として扱われ、予納金がさらに高くなります。

また、破産申し立ての印紙代は1000円であり、郵送料は5000円前後が目安です。

 

弁護士に支払う費用

弁護士に支払う費用としては「着手金」と、郵送料や交通費など、破産手続きでかかった費用として支払う「実費」があります。

着手金とは、弁護士が破産に関する一連の業務を請け負うことに対し、その対価として受け取るものです。

 

着手金の金額は、債務総額や債権者の人数が増えるほど着手金の額も増える傾向にあります。

債務の総額が1000万円程度であれば、弁護士費用は50万円から100万円程度となりますが、負債の総額が1億円を超えると弁護士費用が200万円前後となります。

 

仮に、裁判所に支払う費用が、予納金と各種費用を含めて22万円、弁護士に支払う費用が100万円である場合、破産するためにかかる費用は122万円となります。

破産している状態のときほど、資金を工面することが困難な状況となります。

破産にかかる費用をあらかじめ見積もったうえで、資金が完全に尽きてしまう前に破産の手続きに取りかかった方が良いでしょう。

 

まとめ

会社の経営を行う以上、経営に行き詰まって破産することは避けたいところです。

破産の状況に追い込まれているときほど視野が狭まり、適切な判断を行いにくくなってしまいます。

「備えあれば憂いなし」ということわざもあるとおり、「自分の会社は大丈夫」と思っているときであっても、

万が一に備えて破産手続きの流れや破産にかかる費用を把握しておきたいところです。

 

関連:会社の破産とは?必要な手続きと費用から経営者まで徹底解説!

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