水平型M&Aとは?国内の事例や概要、そしてメリットについて紹介。

水平型M&Aとは?国内の事例や概要、そしてメリットについて紹介。

M&A用語

水平型・水平的M&Aとは?国内事例やその概要と期待できる効果・メリットについて解説。

 

企業戦略の一つとして、競合する他社を買収して規模を拡大させていくケースがあります。

この買収を、「水平型M&A」と呼びます。

 

ちなみに、事業強化に向け、必要な資材を提供する企業等を買収する「垂直型M&A」という手法も存在します。

 

関連記事:垂直型M&Aとは?GAFAによる事例や特徴、用いられる手法などを解説。

 

この記事ではさらに具体的に、水平型M&Aは、何を目的として行われることが多いのか?

どんな効果を生み出すことに期待できるのか? などを過去の事例含め解説していきます。

 

水平型M&Aとは

会社を経営すると、ライバルとして同業他社が登場することになり、この存在が自社の経営を持続させる上で障害になることも十分に考えられます。

 

しかし、自社にとって障害になるほどの存在であるなら、仲間として引き入れることができれば、強力な力になることは間違いありません。

 

このように競合する企業を買収し、驚異的な存在を自社の力として還元するために行う買収のことを、水平型M&Aと分類しています。

 

例えば、自動車メーカーが他の自動車メーカーを、飲食店が同じ地域の飲食店を、楽器店が楽器店を買収するといった内容のM&Aは、水平型と呼ばれることが一般的です。

 

水平型M&Aを実行する主な目的

水平型M&Aでは、原則として同業の企業を買収することになるため、合併に伴い全く新しい技術や革新的なアイデアを取り入れることは困難です。

 

しかしその代わりに、買収した企業が持っている経営戦略や技術、所属している社員の経験や知識などを補強し、新しい風として迎え入れることができます。

 

それぞれでお互いの情報を共有することにより、それまでに欠けていた部分を補い合うことや、あと一歩の伸びを手に入れたりすることも可能になるでしょう。

 

それまではライバル、あるいは敵とみなしていた企業を自社に迎え入れることにより、健全な意味での競争激化を招くことを目的にM&Aに着手する企業は少なくありません。

 

水平型M&Aを成立させることで期待できる効果とそのメリット

この形でM&Aを成立させることによりメリットや、期待できる効果について解説します。

どういった戦略を持つ企業に水平型M&Aが向いているのかを理解して、着手すべきか否かを検討しましょう。

 

市場を拡大することができる

仮に東京都内を中心としたサービスを展開している企業が、同じく東京都内でシェア率を高めている同業他社を買収したとします。

 

単純計算ですが、自社が持つ都内のシェア率が30%だと仮定します。

そして、買収先のシェア率が20%だと仮定すると、買収によってシェア率を50%にまで高めることが可能です。

 

限られた顧客を奪い合うのではなく、協力して増やすことによって、市場の拡大に向けた大きな一歩を踏み出せることが最大のメリットといえるでしょう。

 

また、例えば神奈川県や千葉県、埼玉県など、東京都から近いエリアで人気が高い企業を買収すれば、新しい市場を開拓することも可能です。

 

一例として、小売業の場合、新しいエリアへの出店にはマーケティングなどで多大なコストや時間がかかることがデメリットになります。

 

しかし、進出を予定しているエリアで既に成功を収めている、あるいはノウハウを持っている企業を買収すれば、すぐにでも確実性の高い経営に乗り出すことができます。

 

事業継続にかかるコストを軽減させられる

先ほどに引き続いて小売業、仮にコンビニチェーンを一例にして考えると、事業継続にかかるランニングコストを軽減させられることもメリットであることが分かります。

例えば、A社とB社が競合して出店しているエリアがある場合、経営戦略の観点から、採算が十分に取れていない店舗の運営を持続させなければならないというケースがあります。

 

このケースにおいて、A社がB社を買収し、同一エリアに出店している店舗が同系列の店舗のみになったとすれば、2店舗を継続して運営させる必要はありません。

どちらか一つの店舗を存続させ、もう一方の店舗は撤退させることにより、コストを軽減させられ、わけ合っていた顧客を統合することも可能です。

 

水平型M&Aが完成するまでの過程

水平型M&Aの場合、業界そのものを再編するような大きな動きに伴って実施されることも多く、双方が協力関係のままで交渉が進むことが一般的です。

 

巨大勢力、あるいは外資などの勢いと資金力に対抗するため、地元に根付いていた企業同士がタッグを組み、M&Aを行うというケースも考えられます。

 

業界再編というケースでは、大企業同士のM&Aが実行に移されることもありますが、こういったシチュエーションでは、さまざまな思惑が絡み合うことにも注意が必要です。

交渉に絡む人数も必然的に増えることになりますから、整理をする上でもM&A仲介業者によるサポートは必須といえるでしょう。

 

関連記事:中小企業の事業承継に適したおすすめのM&A仲介会社を紹介。

 

一方で、小さなコミュニティを形成する企業同士がM&Aによって結び付くという場合には、互いを熟知する経営陣同士が、交渉の当事者になることが一般的です。

 

そのため、交渉は比較的スムーズに進むパターンが多くなることが予想され、長引かずに妥結するという理想的なケースを求めることもできるでしょう。

 

過去に行われた水平型M&Aの事例

ここまでにご紹介したようなメリットを持つ水平型M&Aですが、実行に移したケースを紐解くと、どんな会社に行き付くのでしょうか。

過去に行われたこのスタイルのM&Aにおいて、特になじみ深い企業による事例を2件取り上げ、その中身をご紹介します。

 

ファミリーマートによる水平型M&A

2016年、全国展開のコンビニチェーンとして有名なファミリーマートが、同じくコンビニチェーンのサークルKサンクスを展開するユニーグループHDを買収した事例です。

 

このM&Aは、特に関東圏で出店数が多いサークルKサンクスをファミリーマートブランドとして統合することを主な目的として行われた、典型的な水平統合といえます。

 

ファミリーマートは全国的に競合する大手コンビニチェーンを多く抱えていますが、地方都市を含めた店舗拡大やブランド価値の向上に向けて、大きな一手を打った出来事です。

 

商品の統合を筆頭に、物流拠点の統合も随時実行に移しており、大量生産・大量発注を推し進めることにより、コストの削減に成功したことも改善点の一つでしょう。

 

2010年以前のファミマの店舗数は8000店弱。09年にam/pm・ジャパン、16年に業界第4位のサークルKサンクスを傘下に置くユニーグループホールディングスと統合すると、1万7500店に達した。10年で2倍以上の規模になり、ついにローソンを抜き去った。

 

引用元:揺れるファミマ 希望退職後も見えぬ成長戦略

 

ビックカメラによる水平型M&A

2012年、家電量販店大手のビックカメラが、同じく家電量販店として基盤を固めていたコジマを買収し、M&Aを成立させました。

同業同士が結び付くことによって販売ルートの拡大や統合に乗り出し、競合他社と対抗するきっかけを作ったこの事案も、典型的な水平型M&Aとして分類できます。

 

ビックカメラは、コジマが実施した壇三者割当増資を受け入れることによって買収を成立させた後、ポイントシステムの統合などを行い、顧客の引き留めにも成功しました。

また、同時に不採算店舗の閉店などドラスティックな改革にも乗り出し、経営を健全化させたことも特徴的です。

 

このM&Aにより、ビックカメラの連結売上高は大幅に増加することとなり、首位のヤマダ電機に次ぐ第2位にまで押し上げる結果を引き出しています。

 

家電量販大手のビックカメラは同業のコジマを買収する。

コジマが6月に実施する第三者割当増資を引き受け、株式の50%超を取得する。買収額は百数十億円。

連結売上高は1兆円規模となり、首位のヤマダ電機に次ぐ2位に浮上する。

家電エコポイント制度終了などに伴うテレビ販売の不振で、家電製品市場は縮小が続く。電機メーカーが構造改革を急いでいるが、川下の量販店でも再編が広がる可能性がある。

 

引用元:ビックカメラ、コジマを買収 家電量販業界2位に

 

まとめ

水平型M&Aは、主に同業他社を買収することによって経営基盤を固め、シェア率を高めたり、市場を拡大させたりする際に用いられるM&Aを総称する言葉です。

過去数年という短い範囲でも、日本国内で全国的に有名な大企業が水平型M&Aを成立させており、有益な手法としてさまざまな業種で活用されていることが分かります。

 

今後も水平型M&Aを利用する企業は、増加していくとみられています。

 

 

関連:M&Aで頻出の用語をわかりやすく解説!企業買収の理解を深めよう。

 

 

 

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