産業再生機構のメンバーとして中核を担っていた冨山和彦氏らを筆頭に、2007年に設立された事業コンサルティング系M&Aが経営共創基盤(IGPI)です。
日本国内には数多くのM&A仲介会社が存在していますが、経営共創基盤だけが持つ独自の魅力や、他社とは違う特徴は一体どこにあるのでしょうか。
経営共創基盤の成り立ちや、クライアントにとってのメリットを紹介し解説していきながら、経営共創基盤による成功事例や評判に迫っていきます。
目次
経営共創基盤の成り立ち
経営共創基盤は、元産業再生機構の最高執行責任者であった冨山和彦氏が代表を務める企業として、2007年に東京都千代田区に誕生しました。
2009年には、公共交通事業を支援する企業として株式会社みちのりホールディングを設立すると、2011年にはIGPI上海を設立し、事業規模を拡大させていきます。
その後もシンガポールやハノイに現地法人や事務所を開設するなどグローバル化を推進させる一方で、北海道にも支店を開くなど国内基盤の充実にも力を注ぎました。
2017年に入ると、株式会社国際協力銀行と共同で新会社を設立するなど、さらに発展を遂げ、プロフェッショナルの従業員だけでも約220名を擁する企業に成長しています。
現在の従業員数はグループ合計で5,200名を突破しており、コンサルタント自身が成長できる環境としても高く評価されているM&A仲介会社です。
経営共創基盤の特徴
経営共創基盤が行っているサービスの中で、とくに印象的で力強い内容となっているのが、スタッフを派遣することによって変革を目指すハンズオン経営支援です。
深く切れ込んだコンサルティング活動を行う企業の中でも、実際に起業までスタッフを派遣し、常駐させる形で現場の状況を把握する企業は決して多くありません。
しかし経営共創基盤では、第一にM&Aを考えるのではなく、どのような支援がクライアントにとっての特効薬になるのかを考えることを意識しています。
そのため、クライアントの経営状態や今後についてより完璧に近い診断を下すことを目的に、ハンズオン経営支援を行って、経営の改善に向け乗り出しているのです。
これにより、解決策を授けられるというばかりでなく、コンサルタントと一緒になって政策を実行でき、経営者の負担を大幅に軽減させることを可能にしています。
戦略策定からPMIまでをワンストップで実現させている
M&A案件に関しては、戦略立案で実績を持つプロフェッショナルと、M&Aの知識が豊富なプロフェッショナルが、一つのチームとして支援を行います。
M&Aの具体的な話が進展すると、その段階からPMIまでを見越した支援に切り替えることも特徴的であり、先を読んだ戦略を組めることも経営共創基盤の強みです。
PMIに関しても、経営共創基盤の代名詞でもあるハンズオン支援を受けることができるため、クライアントにとってもっとも緊張する瞬間も、すぐ近くに味方を置くことができます。
戦略から組織、制度に至るまでさまざまな融合の支援を受けることによって、統合によるメリットをいち早く感じられると同時に、トラブルを回避できる確率を上げられるのです。
クロスボーダー案件のM&Aも実績が豊富
クロスボーダー案件のM&Aに関しても実績が豊富であり、国内企業同士の取引と同じように、ワンストップによるサービスを受けることができます。
近年の実績として、大手日系企業が中国企業を買収する際のアドバイザリーとしての役割を果たしているほか、大手広告代理店の海外M&A戦略の立案にも関与しています。
新興国のスタートアップ買収など、さまざまなケースとパターンにおいてノウハウを発揮しているため、経営共創基盤の力を借りることで、国内外を問わず最良の取引を進めることが可能です。
事業再生により企業を蘇生させることも得意としている
存続の危機という状況にまで陥っている企業の場合、残念ながらそのままの状態では有効な買収先を見つけることができず、運営にはさらなる苦戦を強いられます。
しかし、経営共創基盤を活用することにより、コンサルタントによる現場での陣頭指揮を受けることができ、諸問題や軋轢を解決させ、事業再生を実現させることが可能です。
選択肢の一つとして、経営共創基盤からの出資を受けることも可能であり、金銭的な支援を同時に受けることによる成果創出にも期待できます。
グローバル企業との共同出資という形でも支援を実施した実績があり、早期段階でのグローバル化を実現するためのターニングポイントにもできるでしょう。
ベンチャー企業の支援にも積極的
コンサルティングやM&Aの対象外とされることもあるベンチャー企業ですが、経営共創基盤では、ベンチャー企業の支援にも積極的に取り組んでいます。
ITやAI、ビッグデータといった最先端の領域にも専門知識を有するスタッフが対応し、こういった業種・部門に対しても、ハンズオンによる支援を受けることが可能です。
事業創出支援に対してもさまざまな策を打ち出しており、売り手・買い手の双方において、大企業によるベンチャー買収のアドバイザリーを務めることでも定評があります。
経営共創基盤による成功事例と評判、口コミ
実際に、経営共創基盤による成功事例と評判、口コミをご紹介します。
具体的なアドバイスを求める経営者から評判がよい
経営共創基盤の特徴としてハンズオンによるサポートがあり、これ以上に考えられないほど深い現場介入を受けながら、事業の見直しを進めることができます。
そのため、具体的なアドバイスを実施すると同時に、経営に深く関与しながらサポートを手掛けるコンサルタントを探す経営者から、経営共創基盤の評判が高くなっています。
経営共創基盤のコンサルタントが常駐することにより、何らかの問題や課題に直面した際に、その場ですぐに相談を持ち掛けることが可能です。
同時に既存社員の意識改革に向けて一石を投じることもできるため、組織の風土そのものを変化させ、来たるべきM&Aに備えることができると評価されています。
事業売却を目指す中小・ベンチャー企業からも人気が高い
経営共創基盤では、中堅・中小企業を筆頭に、売上高が決してかぐわしいとは言えないベンチャー企業に対しても、売り手の立場から事業売却の支援を実施しています。
とくにベンチャー企業の場合、経営基盤が不安定になりがちであることから、不利な条件でM&Aの妥結を迫られ、知らず知らずのうちに飲んでしまうという問題が起こりがちです。
そのような問題を避けるためには、ワンストップサービスを提供しており、なおかつハンズオン経営支援を実施している経営共創基盤の活用が最適と言えます。
クライアントにとって本当に必要なサービスが何かを考え、M&Aを実行する場合にも常に寄り添う姿勢を示していることが、ベンチャー企業経営者の心をつかんでいるのです。
まとめ
経営共創基盤は、国内のみならず国外にも支店を展開しながらグローバル化を推進しており、クロスボーダー案件を含めた数々のM&Aを成立に導いてきました。
サービスにおいて特徴的なのは、ハンズオン経営支援を行っているという点で、経験豊富なコンサルタントを自社に招き、内部から変革を進められることが魅力的です。
ベンチャー企業に対しても、コンサルティングやM&A支援を実行しているため、出口戦略としてM&Aを行い、事業売却を目指す経営者からも評価が高い仲介会社と言えます。