M&A先を探している、あるいはM&Aを行う会社を探しているという企業にとって重要なのがM&Aを仲介する業者です。
仲介業者次第で、M&Aがスムーズに行えるかどうかが決まります。
関連:会社売却の強い味方であるM&A仲介業者とは?メリットから選ぶポイントまでを紐解く!
数ある仲介業者の中でそれぞれの評判はどうなのかという点について当サイトでは比較しています。
その中の一つであるM&Aクラウドは売り手が買い手と直接コンタクトが取れるという特徴をもったM&A仲介業者です。
買い手にIT系の上場企業が多数存在していることからIT系ベンチャー企業のExitに適したM&A仲介ということができます。
当ページでは、「M&Aクラウド」という仲介業者について徹底解剖します。
目次
M&Aクラウドとは?IT系のベンチャー企業のM&Aに強みありのM&Aマッチングプラットフォーム
まずは「M&Aクラウド」が一体どのような企業であるのか簡単に紹介しましょう。
M &Aクラウドは2015年12月に設立されました。
中小のベンチャー企業を中心にM &Aのマッチングサービスを提供するサービスです。
4月末時点の1,000社からわずか半年で登録社数が倍増し、2019年10月時点で売り手登録社数が2,000を突破。
登録者だけでなく実際のM&A件数も500件にせまるなど実績も十分となっています。
今、ベンチャー企業分野ではもっとも勢いのあるM&A仲介業者です。
サービス内容:強力なIT系上場企業が買い手として多数掲載
M&Aクラウドサービスは、会社を購入したい企業が売却したい企業に対して会社の情報を紹介し売却先を募集します。
売却をしたい会社はデータを見て気になる企業に応募し、両者の同意があればM&Aが成立する、というサービスです。
買い手が有力な売り手を探してアプライするという方式というわけです。
IT上場企業の10%が買い手として掲載しており主な企業としては以下があげられます。
【M&Aクラウドの買い手】
- エイベックス株式会社
- 株式会社クレディセゾン
- 株式会社コロプラ
- 株式会社ベクトル
- 株式会社ADKマーケティングソリューションズ
買い手として大企業だけでなく意欲的な中堅企業も名乗りを上げています。
必要な企業の情報をプラットフォームに入力をすれば登録が完了するというお手軽さも支持を受けています。
ハードルの低いM&Aのマッチングサービスで、ユーザーの多くがM &A先の企業を探し売却への交渉を進めています。
最大の特徴
最大の特徴は、譲渡元と譲渡先の企業が直接コミュニケーションをとれるという点にあります。
従来のサービスでは、仲介人やコーディネーターを介して、双方の意思を確認するためには仲介人が必要でした。
しかし、M&Aクラウドでは直接やりとりを行えます。
両者のコミュニケーションにズレを生じさせることなくスムーズなやりとりが実現できています。
経験豊富なスタッフのアドバイス
M&Aに慣れていないと、どのようなポイントに気をつけて譲渡すればいいかわからず実際に譲渡を躊躇してしまうケースもあります。
そのような状態にならないよう、譲渡先が後悔しないような的確なアドバイスも無料で行われています。
自分一人だけでなく専門家のアドバイスを聞けるため、M&Aへの知識が浅い企業でも簡単に利用することが可能といえるでしょう。
M&Aクラウドを利用すべき人
M&Aクラウドは次のような企業におすすめのサービスです。
該当するのであれば、ぜひ利用を検討してください。
IT系のベンチャー企業でExitを考えている経営者
先ほどお伝えした通り、M&AクラウドはIT系の上場企業が多数買い手として登録しています。
そのため、売り手としてもIT系のベンチャー企業の方に適しているM&A仲介事業者だということができるでしょう。
ベンチャー企業を立ち上げる方は主に2つの出口を模索しているかと思います。
1つ目は会社の上場ですが非常に難易度が高い目標となっています。
現実的には会社の売却をExitの目標として掲げている方も多いのではないでしょうか?
売却で得た利益の税率は約20%と優遇されているのが大きいですね。
参照:会社売却にかかる税金を節税方法を含めて解説。「株式譲渡」と「事業譲渡」の税金計算の違いとは?
会社を売却してExitを目論んでいるベンチャー企業の経営者は活用すべきM&Aプラットフォームといえるでしょう。
格安で成功させたい
M&Aに成功しても、譲渡が成立する際に仲介料が発生するケースがあります。
場合によっては仲介料が高くM&Aをするために莫大な費用が発生してしまうことも考えられます。
関連:M&A仲介に支払う着手金など手数料の相場とは?M&Aを実施するなら知っておこう!
関連:M&A仲介への成功報酬は「レーマン方式」で計算!報酬はいくら?
少しでも予算を抑えたいという方は、M&Aクラウドを利用することで、格安でM &Aを行うことが可能です。
M&Aクラウドは手数料は買い手から手数料を徴収しているので売り手は完全無料で使用することができます。
スムーズに譲渡をしたい
もちろん譲渡側にもメリットがあるようにサービスが構築されています。
譲渡側が常に抱えている問題に、譲渡先が見つからないということが挙げられます。
M&Aクラウドには多くの企業が登録し、中小ベンチャーを探しているため比較的早くマッチングすることが可能です。
スムーズな譲渡を検討している方にはおすすめです。
M &Aについて学びたい
実際にM &Aを行う前に最低限の知識を身につけておきたいと考えている企業の方もいるのではないでしょうか。
そのような方のために、M &Aの知識を学べる「MACollege」を提供しています。
このサイトでは、会社を売るメリット、デメリットを学べます。
また、会社を売る前にどのようなことを知っておくのか、売却する際の心構えなど譲渡元の企業に有益な情報が多く紹介されています。
関連:会社を売るとどうなる? 会社売却のメリットとデメリットをわかりやすく解説。
細かい資料の作成方法やおすすめの売却方法なども紹介されていますので、
M&Aについて知識が全くないという方には優しいポータルサイトです。
料金体系を売り手と買い手の目線から紐解く
M &Aクラウドのサービス料金は、買い手側とされる企業にて利用料金が発生するというシステムを採用しています。
売り手の企業は一切お金がかからず無料で買い取をしてもらうことが可能です。
仲介会社とされるM &Aクラウドに成功報酬を支払う必要がないため低コストで利用できるという特徴があります。
売り手企業のメリット
売り手企業のメリットは無料で利用できるだけではありません。
買い手企業の情報をチェックし、直接やりとりができます。
不安な点を売り手側の企業が直接解消できるというメリットがあります。
買い手側がどのような人物かがわかる
M&Aクラウドでは、買い手側がどのような人間かを知ってもらうため、経営者の顔写真を掲載する決まりになっています。
細かい情報を掲載し、掲載料まで発生するため買い手側の企業の意気込みが違います。
その中から企業だけでなく、経営者の人物像もチェックできますので、
検討段階から本当に譲渡するべきなのかどうかを検討することが可能です。
充実したサポート体制
プラットフォームでマッチングやメッセージの手軽さを提供するだけでなく、売り手企業が不利にならないよう、充実したサポート体制があるのも特徴の一つです。
買い手企業との交渉に自信がなければ、譲渡価格の3%で専用のスタッフが交渉の場につきます。
不利にならないよう交渉を進めてもらえるオプションサービスもあります。
不安と感じた場合は、経験豊富なスタッフに協力してもらえるサポートプランを利用するようにしましょう。
買い手企業のメリット
買い手企業のメリットとしては、売り手企業が参入しやすいようなプラットフォームを作っています。
売却先の企業を簡単に見つけられるというメリットがあります。
それだけではありません。
39万8,000円を支払うことで、M &Aに必要な資料を経験豊富なスタッフが代わりに作成するサービスもあります。
忙しい経営者でもスムーズに交渉に臨めるので手軽に利用できるといえるでしょう。
【口コミ&評判】M&Aクラウドの使いやすさは?
実際に利用しますと、どんなメリットがあるのでしょうか。
M&Aクラウドの公式HPに紹介されている口コミを例にとって使い勝手を解説していきましょう。
掲載するとアクティブなユーザーからアプローチがある
売り手側の企業が情報を掲載しますと、数日のうちからM &Aの打診を受けるという声が多いようです。
他のサイトに比べて多くの企業からのアプローチがあると手応えを感じたユーザーさんは多いですので、他のサイトでうまくM &A先が見つからなかった方にはおすすめです。
他のサービスとの併用も可能
他の仲介会社に登録をしていても、譲渡元の企業であれば自由に登録できます。
他の仲介会社でうまく交渉が進んでいなくても、M&Aクラウドで交渉がうまくいく可能性がありますので、
可能性を広げるために活用してもいいでしょう。
利用する際に気をつけることは情報収集不足
M&Aは、きっかけは経営陣の独断でも、最終的には周囲の理解を得る必要があります。
また、さまざまな情報戦をかいくぐる場面もあります。
せっかくの交渉が失敗に終わらないようにしたいものです。
M&Aで失敗してしまうケースとして情報収集不足が挙げられます。
企業の情報収集が不足している中で譲渡交渉を行った結果、社内での反対を食らい破談となってしまい、
買収しても予想していた効果を得られなかったというケースがあります。
このようなトラブルはM&Aクラウドを利用していても買い手企業の情報を入念に調べないと発生してしまう可能性がありますので、
必ず買い手とマッチングをした後は調査をするようにしましょう。
この時不安であれば、スタッフのアドバイスをもとに検討する方法もおすすめです。
まとめ
「M &Aクラウド」は仲介サービスの中では優良なサービスを提供しています。
ベンチャー企業ながらも極め細やかなサービスで、登録企業を順調に伸ばしています。
日本は今、国全体でM&Aへの関心が高まっていることも、成長に大きく影響しています。
自民党は2019年9月に、企業の内部保留の活用促進のため、M&Aへの減税措置を2020年度の税制改正大綱に盛り込む方針を表明しました。
今回紹介したM&AクラウドはあくまでIT系ベンチャー企業の売却に有利なM&A仲介です。
中小企業でその他の業種であり、特に事業承継に重きを置いている会社であれば更により選択肢もあります。
以下で網羅的にM&A仲介業者についてまとめていますのでご覧ください。