医療法人のM&Aの動向とは!?病院の企業買収の現状を紐解く。

医療法人のM&Aの動向とは!?病院の企業買収の現状を紐解く。

業界別M&Aの動向

医療法人のM&Aの動向とは?病院の企業買収の現状を紐解く。

医師や看護師の減少、医療制度の見直し、事業承継がうまくいかないなどの影響で、人材が確保できず、赤字、廃業に追い込まれる病院が年々増加しています。

経営存続のため、昨今では、M&Aが活発になってきています。

 

地域医療を確保するためにも経営存続をかけ、M&Aに踏み切る病院も増加傾向にあります。

そこでこの記事では、医療業界のM&Aの概要からメリットとデメリットなどを紹介します。

 

医療法人のM&A

人材確保や事業承継するにも、まず医師や看護師という国家資格に合格しなければいけません。

反面、医師と看護師の需要は急増しています。

 

とくに労働環境の厳しさによる看護師の離職率が高く、2018年病院看護実態調査によると、正規雇用で10.9%、新卒で7.5%と退職そのものは少ないようにみえますが、離職する看護師が後を絶たないのが実情です。

2017年 看護職員の労働実態 調査結果報告によると、以下のような離職理由が挙げられました。

 

  • 人手不足による過重労働 :「増えた」が 58%(1年前と比較した仕事量の増減)
  • 時間外労働の常態化 :73.9%(日勤時間外労働30分以上)
  • サービス残業の増加 :約70%が賃金不払い
  • 年次有給休暇の取得率 :4.8%(20歳~24歳) 若年層が取得できていない
  • 医療・看護事故が続く原因: 81.7%が慢性的な人手不足が原因と回答
  • 休日の過ごし方 趣味に時間を使えている人が3~4人に1人
  • 休憩時間 約7割以上が法廷で定められた休憩時間がとれていない
  • メンタル障害による治療・求職者の有無 約3割があまりに忙しい現場のため、十分なコミュケーションをとる余裕がない
  • ハラスメント セクハラは患者から1割、パワハラは、看護部門の上司から約3割、マタハラは看護部門の上司から約1割

 

※参考1 公益社団法人 日本看護協会 2018年病院看護実態調査

※参考2 日本医療労働連語組合 2017年 看護職員の労働実態 調査結果報告

 

医師不足も深刻ですが、看護師不足はさらに深刻です。

看護師がいなければ、患者のケアはほぼ不可能といってよいでしょう。

 

これが医療業界では常態化しつつある現状です。

M&Aは、地域医療を確保しつつ、医師と看護師を確保するための最適な方法のひとつであるといえるでしょう。

 

医療法人におけるM&Aの動向

日本は先進国の中でも長寿の国でありますが、反面、少子高齢化が進み、超高齢化社会が到来しています。

それと呼応して、医療業界も市場が拡大し、2030年には、就業者数が日本最大の産業になるといわれています。

しかし、人材不足が深刻化しているという逆行現象が起きています。

 

それを防ぐ手段としてM&Aが注目されているのです。

医院長の子息だからといって簡単に医院を継げない後継者不足や、前述した昨今の医療現場の労働環境の実情から医師・看護師の成り手が不足しています。

 

また人材不足だけではなく、地域によって患者の受け入れ数を増加したい病院や、病院事業に参入したい医療とは違う分野の企業も比較的短期間で、患者受け入れ数の増加、地域拡大が可能となり、異業種から参入でも医療行為をするための有資格者を獲得できます。

あわせて、病院などの医療機関を経営している経営者にとって、M&Aで事業譲渡することで、資金調達や人事などの経営者としての悩みから解放されます。

 

本懐である医療行為に専念できることもM&A を加速させるひとつの要因です。

 

医療業界におけるM&Aのメリット

譲渡側と受け入れる側、双方のメリットをみていきましょう。

 

譲渡する側のメリット

医院長=経営者の側面がありますので、事業譲渡することで経営からある程度解放されます。

それにともない、医師としての本来の目的に専念できますので、医療サービスの質が向上します。

 

さらに、事業承継の問題や老朽化する医療機器などの設備投資の問題も、M&Aを実行することで解消されます。

 

受け入れる側のメリット

異業種からの新規参入の場合、有資格者をスピーディに獲得できます。

また医療法人同士のM&Aであれば、医療地域の拡大、医療機器や施設を新設することなく確保、病床過剰で新規建設すらできない地域でもM&Aで解決します。

 

地域医療を確保しつつ、事業を拡大できるため、その地域での存在感も強化され、以前よりその地域の利用者の流入が見込めます。

あわせて新規参入するよりローコストでかつリスクが少ない点がメリットとして挙げられます。

 

また譲渡する側と受け入れる側、双方で実施している医療範囲があれば、それをカバーできるという点と医療行為のレベルが向上するのもメリットのひとつといえます。

 

医療業界におけるM&Aのデメリット

譲渡側のデメリットと受け入れる側、双方のデメリットをみてきましょう。

 

譲渡する側のデメリット

これは医療業界に限らずですが、M&Aを実行することで、経営者が変わります。

これまでの医療方針からガラッと変わってしまう可能性があるため、現場の医師や看護師から不満が出る可能性があります。

 

また譲渡する側の経営状況があまりにも悪く、受け入れ先が見つからず、仮に見つかったとしても希望条件では売却できない場合もあります。

 

受け入れる側のデメリット

買い取る病院の資産も受け入れますが、負債も受け入れるリスクがあります。

買い取る前にしっかりと財務調査を実施していないと、偶発債務が発生する可能性がありますので、注意しましょう。

 

また、買い取った後の病院が古く、医療機器も古い状態であればそのまま引き継ぐことになるため、内装を変更するなどといった自由度がありません。

あわせて医師や看護師はそれぞれ別の病院で医療行為をしてきたため、価値観が合わず、チームワークを発揮できません。

 

場合によっては、確保した医師や看護師を失う可能性があります。

 

医療業界のM&Aの種類

異業種からのM&Aの種類と同業種からのM&Aの種類をみてみましょう。

 

異業種からのM&A

医療業界は、参入障壁が高く、専門性が高いので、異業種で新規参入しようとしても簡単に参入できないといえます。

そのため、異業種からの参入をする場合、M&Aで医療業界の買収することで、医師や看護師といった有資格者と患者の双方を獲得でき、短期間で参入できるでしょう。

 

異業種の場合、新規参入を検討している企業からの買収が多いといえます。

 

同業種からのM&A

同業種の場合、地域での事業拡大、または同地域での結束と知名度を高めるため、グループ会社同士で地域医療環境を構築するための買収が多くなっています。

ただ過疎化する地方の場合、最寄りの医療機関がなくなることが死活問題ですので、地域医療を存続させるために合併せざるを得ないケースもあります。

まとめ

今回、医療業界のM&Aの概要からメリットとデメリットなどを紹介しました。

医療業界は、年々医師や看護師が減少している現状と難関国家資格を取得しなければいけないことから、高齢化が著しい業界でもあります。

 

そのため、医療の質低下を防ぐといった意味で、医師と看護師の確保と同時に、お互いに技術レベルの向上が望めるM&Aは最適でしょう。

 

関連:業界別のM&Aの現状と今後の動向を紹介

 

 

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