国内最大級のメガバンクであるみずほ銀行ですが、
金融系のM&A会社として仲介サービスも実施しており、多くの顧客を抱えています。
みずほ銀行のM&Aはどのような強みを持っているのかを取り上げて分析し、
こちらに依頼すると相性のよい企業の特徴を紹介していきましょう。
目次
みずほ銀行について
東京都千代田区大手町に本社を構えるみずほ銀行は、三大メガバンクの一角を占める存在であり、みずほフィナンシャルグループ傘下にある代表的な企業です。
旧みずほ銀行は、2000年に第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が株式移転を行い、みずほホールディングスを設立したことをきっかけに誕生しました。
2005年にはグループ再編が行われ、みずほホールディングスの子会社から、みずほフィナンシャルグループの子会社へと形式を変更することになります。
現みずほ銀行は2013年7月にみずほコーポレート銀行がみずほ銀行を吸収合併したことを機に誕生し、同年にはイオン銀行との戦略提携実施も発表されました。
2019年には、グループにおける国内拠点を大幅に削減する方針を打ち出しましたが、
確固たる地位を継続させる見込みには変わりがありません。
銀行業だけにとどまらずさまざまなサービスを実施していることが特徴的で、
M&A以外にも宝くじの販売業務、金融債、両替をはじめとした独自のサービスを多数行っています。
みずほ銀行によるM&Aの特徴
日本人なら誰もが知るメガバンクのみずほ銀行ですが、ここで行っているM&Aにはどのような特徴や独自の強みがあるのでしょうか。
みずほ銀行によるM&Aを3つの項目に分けて紹介し、詳しく分析を行い利用価値の有無について調べていきましょう。
クロスボーダー案件の実績に長けている
みずほ銀行では、みずほフィナンシャルグループの一員であるという背景を存分に生かしたM&A手法を用いており、
とりわけクロスボーダー案件には絶対の自信を持っています。
クロスボーダーとは文字通り、国境を超えた案件ということです。
元々クロスボーダー案件を多く取り扱ってきたみずほ銀行ですが、
2017年の方針転換により、さらにクロスボーダーのM&Aを強化する方針を打ち出しました。
これに伴い、欧米諸国を筆頭にシンガポールや香港などのアジア諸国においても支社や新部署を設立させ、市場全体の調査と事業提携先の補強に乗り出しています。
これにより多くの外資系企業との関わりを持つことに成功し、戦略転換の最中である現段階においても、海外企業とのパイプは大きく、深く成長しました。
ジャンルに関しても特定の業種だけにとらわれておらず、数百社という単位のM&Aを希望する海外企業の中から、パートナーとしてふさわしい企業の選定を行えます。
企業価値向上から逆算したM&Aアドバイスを受けられる
大口案件の成立によって手数料を確保するのではなく、あくまでも企業価値の向上を目指し、逆算しながらM&Aを行えるという点がみずほ銀行の特徴です。
そのため、M&Aを実行に移すかどうか悩んでいるという段階での相談にも積極的に応じており、会社の特性や業界の将来性を見据えた上でのアドバイスを受けられます。
特にみずほ銀行が得意としているのが、近年多くの経営者を悩ませる種になっている事業継承に関する問題です。
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後継者不足による将来性の不安をはじめ、AIなどの新技術到来による不安など、近未来の問題をクリアするための方法を考えながらM&Aの実行へと移っていきます。
企業価値向上に当たっては、事業ポートフォリオを再構築するための支援にも打ち出しており、買収先企業から見た価値を高めることでスムーズにM&Aを成立させられます。
競争力の強化、新規事業への参入など、目的に合致した形での手法を選びながらM&Aを行えることもみずほ銀行に仲介を依頼するメリットです。
充実したコンサルティングサービス
既に述べたみずほ銀行の特徴からも垣間見られるとおり、みずほ銀行によるM&Aサービスでは、コンサルティング的な内容が充実していることもポイントです。
主にM&A実行前には、事業継承ニーズに関するアドバイスなどによる企業へのサポートを欠かしておらず、蓄積されている将来に対する不安を一掃できます。
こういったサービスを実現させられるのは、背景に控えているみずほフィナンシャルグループという巨大勢力による後ろ盾があるからに他なりません。
みずほのグループ企業としては、有名どころに限定しても、みずほ証券やみずほ信託銀行などがあり、それぞれのノウハウをM&Aという局面にも流用し対応しています。
複雑なプロセスと長い時間をかけて成立させるのがM&Aですから、準備段階から信頼関係を築くことができれば、安心して取引に臨むことができるでしょう。
みずほ銀行によるM&Aの実績や評判について
みずほ銀行では、M&Aに携わった顧客の情報について公にしていませんが、クロスボーダー案件を中心に数々の大型M&Aを成立させた実績を誇っています。
特に高く評価されているポイントとなるのが、丁寧かつ戦略的なM&Aを実行するにも関わらず、速やかな成立を実現させている点です。
みずほ銀行では、戦略立案から打診までのフェーズ、候補企業との交渉を行うフェーズ、契約成立からクロージングまでのフェーズと三段階に分けたサポートを行います。
いずれのフェーズに関しても、最短で1ヶ月間という短期間のうちに話を取りまとめることも可能であり、半年以内のM&A成立も射程範囲内です。
パワフルでスピーディな交渉妥結を狙いたいと考えている経営者から、みずほ銀行の評判がよいことは、企業の特性を考えればごく自然なことと言えるでしょう。
みずほ銀行への依頼に向いている企業像
みずほ銀行への依頼をおすすめできるのはどのような企業なのか、みずほ銀行によるM&Aの特長を見極めながら紹介していきます。
自社の方針に合い、長所を伸ばして弱点を補える仲介会社であると判断できたら、みずほ銀行に仲介を依頼しましょう。
海外企業とのM&Aを成立させたい企業
みずほ銀行では、現在取り扱っているM&A案件のうち約3割がクロスボーダー案件ですが、今後1~2年というスパンでこの割合を5割にまで増やす方針を示しています。
このような方針でM&Aを促進しているため、海外企業との結び付きを重視したM&Aを視野に入れている企業にとって、みずほ銀行は特に相性がよいと判断できます。
買収元企業は大企業に限らず、中小企業に向けてのサービスも実施しており、上場を目指す新進気鋭の企業にとっても相談する価値がある仲介会社です。
ブランド力を生かしたサービスに期待したい企業
みずほフィナンシャルグループは国内外において強力なブランド力を持っており、資金力をはじめとするさまざまなタフネスや経験値、知識量を有しています。
みずほによる仲介を受けているというだけでも、相手企業に対する説得力となり、速やかな交渉成立に向けた原動力に生かすことができるでしょう。
数々の分野を取り仕切ってきたスタッフが、その経験をM&Aにまで還元しているため、他社よりも厚みのある助言を受けることに期待できます。
まとめ
国内最大級のメガバンクであるみずほ銀行は、グループの強みを存分に生かしたM&Aを実行しています。
現段階でも全取引の3割程度がクロスボーダー案件であることなど、海外企業や市場との強がりの強さが特徴的であり、海外企業の買収でもパワーを発揮する仲介会社です。