第三者承継・会社売却

親の会社は売れる?売却できる会社の作り方や後継者問題について解説。

「会社を引き継ぐ人が不在」というような、後継者難に悩む中小企業の経営者にとって、M&A(事業譲渡、株式譲渡)を選択するケースが増加しています。

 

それもそのはず、中小企業経営者の子どもの6割超が会社を継がないと回答したというデータが「中小企業白書」から発表されているのです。

 

子が親の会社を継がない理由で一番多いのは「親の事業に将来性を感じられない」「魅力がない」というものです。

次に多いのが「自分には経営していく能力・資質がないから」という理由。

 

中小企業経営者の子どもの3人に2人が親の会社を継がない可能性が高いのです。

但し、それも当然でしょう。

 

親の会社を継いで経営のプレッシャーに晒されるよりも、大手企業に入社を目指して、安定した生活を送る人生も魅力的だからです。

 

実際、事業承継適齢期を迎えている中小企業の約半数は、後継者不在の状況です。

データが示すように子どもがいても子どもに事業承継おこなえないケースが増えています。

 

関連記事:大廃業時代とは?中小企業の後継者不足問題の深刻さと有効な対策。

 

しかし、経営者である親の体調が優れず、やむなく会社を継ぐことになった場合、親の会社を売却する選択肢はあり得るのでしょうか?

まず後継者問題について触れた上で、解説していきます。

 

後継者がなぜいないのか

従業員後継者のハードル

会社を自身の子供が継がなくても従業員に継がせたらいいのでは?と思う方もいるかもしれません。

 

しかし、相続上の問題があり従業員の誰かに継がせるというのは、実は結構ハードルが高いのです。

 

関連記事:後継者不足を解決!従業員に事業承継するメリット・デメリットとは?

 

もし仮に従業員が会社を継ぐとすれば、その従業員が会社の株を買い取る必要があるので、資金力がネックになるでしょう。

 

それに、中小企業は社長が金融機関からの借り入れの連帯保証人になっていたり、自宅を担保に入れているケースがほとんどです。

従業員後継者が保証人や担保を引き受けられない事が多いのです。

 

もし、従業員後継者が保障にや担保を引き受けられない場合は、オーナー社長が辞めても、引き続き連帯保証人と自宅の担保はそのまま残ってしまいます。

 

万が一、その状態で社長が亡くなったら、連帯保証人は事業に関係のない家族に引き継がれてしまいます。

最悪の場合、担保に入れた自宅を失ってしまう事態にもなり得ます。

 

関連記事:会社の借金を肩代わり?中小企業の社長の「個人保証」を回避する方法を解説。

 

このような事情から、後継者従業員は「社長」は引き継げても、「オーナー」としての株式や債務が引き継ぎにくいという現実問題があるのです。

 

経営の資質

従業員は、社長候補として教育がされたり、社長候補として入社してきている訳ではありません。

仕事はできても経営ができるとは限らず、経営能力の問題もあります。

 

特にこれからの時代は、厳しい経営環境を生き抜いていけるような優秀な経営センスを持つ人物が必要になるでしょう。

そのため、労働者規模が少ない中小企業ではそういった人材を育てること自体もなかなか難しいのが現状なのです。

 

事業の将来性

事業に将来性がなく、経営が続けていけないという理由で廃業するのは、仕方のない部分もあるだろうと諦めもつくかもしれません。

しかし、本来なら存続できたのに後継者が見つからず廃業してしまうのは非常に残念なことです。

 

業績が良い企業であっても、後継者は選ばず一代限りという選択や後継者がおらず、廃業してしまった優良企業が日本には数十万社あると予想されています。

事業承継が行われずに雇用や技術、ノウハウが失われてしまうということは、日本にとっても大きな損失だといえるでしょう。

 

親の会社は売れるのか

結論から言えば、売却することは可能です。

オーナー社長が健在なら、同意をとった上で積極的に買収してもらう会社を探してM&Aを行えば解決します。

オーナー社長が不在であっても、相続関係にあれば、名義変更を行って売却することができます。

 

しかし買収側の企業は、どんな会社でも買い取ってくれるわけではありません。

買収することで自社にメリットがあると感じれば交渉に応じてくれるでしょうが、その会社に魅力が感じられなければ、会社の売却は難しいといえるでしょう。

 

売れる会社かどうかの条件

事業を売却したい中小企業経営者にとって「M&A(合併・買収)」や「EBO(従業員による買収)」など選択肢は増えております。

近年、M&Aは大企業以外でも珍しいものではなくなっています。

 

関連記事:M&Aはなぜ注目される?企業合併が増加している理由と近年話題になったニュース10選。

 

どのような企業を買い手企業は買いたいと思うのでしょうか?

 

売れる条件を基に売却を進めれば買い手が現れる可能性が高くなります。

売却はできないだろうと諦める前に、買い手がつく条件を満たすように努めるのも一つの手だといえます。

 

基本中の基本ですが、企業に特色があることは非常に重要になります。

 

長い歴史や、評価の確立したブランドといった「のれん」を持っていれば強くなります。

また、金を生む特許など特別な技術、官公庁や大手企業との取引口座などを持っている会社にも魅力があります。

 

また、企業経歴に、傷や陰がないこともとても重要です。

 

買収する側からすれば、たとえ10億円の資産を持つ会社でも、10億円では買えないといわれてしまう可能性があります。

 

従業員の退職金債務、未払い賃金、追徴課税などのリスクが多い判断されてしまい、買う側は減額を求めてくることも考えられます。

 

関連記事:赤字会社の売却は可能なのか? 売却する4つの方法を解説。

 

 

今後、事業の継承を検討しているのであれば、ご紹介する条件を基に買収したいと思われるような企業作りを目指してみてください。

 

ここからは、より買い手企業に買収されやすい具体的な企業の作り方について触れていきます。

 

「売れる会社」を作るには?

クリーン化&可視化が必須

売れる会社を作る上で、「会社のクリーン化」と「可視化」は必須だといえます。

会社のクリーン化

 

クリーン化でまず大切なのは「決算書(財務諸表)」です。

 

買収する側は損益計算書で、利益がどれくらいの期間、出ているか、その利益は一時的なものか、継続的なものかなどをまずチェックします。

節税が過ぎて赤字にしていたり、“お化粧”のために資産売却で利益を水増ししたりしていると、評価は下がります。

 

また、貸借対照表も同様に不良資産は、「デューディリジェンス(資産査定)」で容赦なく削られてしまいます。

利益や資産の面だけでなく、就業規則や労働契約などもきちんとしておく必要がある。

 

クリーン化は、次の段階である可視化の下地作りにつながります。

会社の実態に沿った財務諸表作りや、法令に沿った労働環境の整理によって経営は“きれい”になり、他人にも会社の本当の姿を把握してもらうことができるでしょう。

 

業務のマニュアル化やシステム化

M&Aの交渉を進める中で「社長に聞かないと分からない」「責任が誰にあるのか分からない」といった場合、交渉が破綻してしまう恐れが出てきます。

売却に向け、業務のありようが誰の目にも分かるようにしておく必要があるでしょう。

 

経営者にとって会社はわが子も同然ですが、売ると決めたなら売れる会社にするためににまず最初にクリーン化・可視化を始めるべきでしょう。

 

大事なのは、誰が事業を引き継いでも、組織が回るように整備されていることです。

自動的に組織が企業収益をあげられる基盤ができているかも、経営者として求められるものであり、それは企業の価値を高めることを理解しておきましょう。

 

「うちのような小さな会社なんか売れない」と思うかもしれません。

昔はM&Aというと大企業だけのもので、譲渡価格は数十億円、手数料も数千万円から数億円でした。

 

しかし、今やインターネットの普及で手数料もリーズナブルになり、どんな小さな会社でも売れる可能性が出てきています。

 

会社売却と廃業

会社を売却せず廃業するとしても「コスト」や「手続き」という問題が出てきます。

廃業は、廃業届を役所に提出して終わりではありません。

 

廃業のコストと手続き

 

製造業の場合を例に、必要な手続きや費用をご紹介します。

 

関連記事:廃業が発生する理由や必要な費用とは?

 

 

■ 解散・清算の登記手続

■ 設備の処分費用

使用していた機械や設備などは廃棄したり、売却したりすることになりますが、老朽化していると高値では売れませんし、使い道が限られる特殊な機械などは買い手がつきにくいです。リースが残っている場合は、残額を一括で支払う必要があります。

 

■ 工場などの建物の取り壊しや原状復帰の費用

薬品工場などでは土壌汚染の心配があり、土壌の検査費用や洗浄費用を負担するケースもあります。契約書で定めがある場合は、解約金や違約金が生じる可能性もあります。

 

■ 従業員の退職金の支払い

■ 銀行借入金の残債の返済

借入金が返済できない場合、廃業できず倒産、経営者は自己破産となってしまうケースもあります。

また、従業員にとっても新しい社長のもとで会社の存続に不安がない環境になります。

 

取引先にとっても、安心して継続した取引ができるようになります。

子どもにとっても「親の会社を継がなければいけない」というプレッシャーから解放されます。

 

「代々やってきた家業だから、子どもにバトンタッチしなければ」という固定観念は取り払ってしまいましょう。

会社は続けることが目的ではありません。

 

家族や社員が幸せになるために存在するのです。

 

会社売却(事業譲渡・株式譲渡)を選択するメリットは?

最後に、廃業ではなく、会社売却(事業譲渡、株式譲渡)を選択するメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリットは以下の通りです。

  • 後継者問題が解決できる
  • 従業員の雇用が確保できる
  • 事業継続によって社会に貢献し続けられる
  • 廃業コストがかからない
  • 株式譲渡の場合、株主に会社の売却代金が入ってくる

 

経営者の個人保証や担保提供が外れるメリットが大きいわりに、デメリットはそれほど大きくはありません。

売り手のデメリットを挙げるとしたら、次のようなことです。

 

  • 買い手とのマッチングを考えなくてはならない
  • 望み通りの条件や価格で売れないこともある
  • 会社が高く売れた場合は譲渡所得税がかかる

 

少し廃業よりも、会社売却は相手先があることなので、多少手間はかかりますが、M&A仲介会社などを通して実行すればスムーズに終わります。

廃業を考えている経営者の方は、第三者への会社売却も視野に入れることをおすすめします。

 

関連記事:中小企業の事業承継に適したおすすめのM&A仲介会社を紹介。

 

まとめ

会社を買い取って欲しくても、買ってくれる人がいないと頭を抱えている家族もいることでしょう。

しかし、社員からすれば今まで働いてきた会社が急に廃業してしまうというのは、寂しいものです。

 

M&Aの普及と共に、M&Aの仲介会社や税理士、会計士、弁護士など相談できる先は増えています。

一度相談したい、買い手から探したいということであれば、M&A仲介会社やM&Aコンサルタント、会計士や税理士などに相談してみることをお勧めします。

 

関連:事業承継における会社売却の魅力を解説!後継者がいない場合は第三者への承継を検討しよう。

 

 

 

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