垂直型M&Aとは?GAFAによる事例や特徴、用いられる手法などを解説。

垂直型M&Aとは?GAFAによる事例や特徴、用いられる手法などを解説。

M&A用語

垂直型M&A(垂直的合併)とは?GAFAによる事例や特徴、事業譲渡・会社分割など用いられる手法などを解説。

後継者不足などの諸問題が絡み、日本でも、大企業だけではなく中小企業も頻繁に実施するようになったM&A。

 

関連記事:M&Aはなぜ注目される?企業合併が増加している理由と近年話題になったニュース10選。

 

そのタイプを分類していくと「垂直型」と「水平型」に分類することができます。

今回は「垂直型M&A」とはどのようなタイプなのかを解説し、期待できる効果やM&A成立までのプロセス、そして過去の事例について紹介していきます。

 

垂直型M&Aとは?

会社の経営を行う上では、その事業に必要な資材を提供する企業との関わりが必須です。

そうした企業との連携を強化することが事業の成功にも繋がります。

 

例えば製造業の場合には、組み立てに必要なパーツを製造する企業との連携が必要です。

飲食店の場合には食材を販売する企業との連携が必要です。

 

垂直型M&A」では、こういった縦の関係を持つ企業を買収する形のM&Aです。

事業に関する一連の流れを強化することができる手法として取り入れられています。

 

また、新事業の立ち上げを控えた状態で、その事業に関する技術に長けた企業を買収して道を作るという形のM&Aも、垂直型として分類できます。

ちなみに、同業他社を買収することを「水平型M&A」といいます。

 

垂直型M&Aを実行することで得られるメリット

垂直型M&Aを実行することにより、流通の際にかかるマージンを排除できるようになります。

コストの削減という面で大きなメリットを得られるようになります。

 

企業の規模が大きくなればなるほど、一度の取引で購入する商品の数や金額も増えます。

結果的に、より大きなメリットを感じられることは間違いないでしょう。

 

コスト削減という点のみならず、サービスレベルや品質の向上という面でも効果に期待することができます。

 

ストレートに意思を通せるようになるため、望んでいる品質の商品を吸い上げやすくなるほか、サービスを一貫して提供できるようになるためです。

 

即座に表れる数字から効果を実感できるだけでなく、顧客満足度など、将来的な会社の財産価値を高めることも垂直型M&Aの魅力と言えます。

 

従業員との関係性を築きやすいこともメリット

垂直型M&Aでは、事業に関連する企業の買収にはなりますが、自社が持ち合わせていない技術やノウハウを持った企業を迎え入れることになります。

そのため、これまでに採用していなかった専門知識を持つ従業員の雇用が実現でき、なおかつ組織体系などについて抜本的な刷新を迫らなくても済みます。

 

これにより、買収先の企業に勤めている経営陣や従業員との関係性がこじれにくく、スムーズに連携を取りやすいという点も垂直型M&Aのメリットです。

 

垂直型M&Aが実行に移されるまでの過程

垂直型M&Aは、買い手にとっての効果が特に大きいM&Aです。

買い手企業側からアプローチを仕掛けて実行に移すというパターンが多いです。

 

買い手側からアプローチを行うことにより、会社が必要としている事業を強みとしている企業に絞り込んだ上でM&Aを実行できます。

効果をより一層高めることも期待できるのです。

 

会社の売却(株式譲渡・事業譲渡)に対して必ずしも積極的な姿勢を見せることのない企業が大半ではあります。

しかし、双方のメリットを明確にすることにより交渉を進展させることはできます。

 

既にM&Aを実行した経験を持つ企業であれば、さらにスムーズに交渉を成立させることも可能になるでしょう。

 

交渉の過程においては、買い手企業側からのアプローチを前提として考えれば、売り手企業側は金銭面で強気な姿勢に出ることが必然とも言えます。

 

したがって、買収にかけられる資金が限られている場合は、買い手となる企業の交渉力も求められるのです。

 

こういった点を踏まえれば、垂直型M&Aを狙う上でも、M&Aを仲介する業者に相談を持ち掛けた上で相手先の企業を選定することがおすすめです。

 

関連記事:中小企業の事業承継に適したおすすめのM&A仲介会社を紹介。

 

用いられることが多いM&Aの手法について

垂直型M&Aにおいて特に多く用いられるM&Aの手法として、「事業譲渡・株式譲渡」や「会社分割」が中心になるといえます。

 

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事業譲渡の場合、買い手側が欲しい事業だけを売り手側から抜き出せることがメリットす。

不要な部門を引き継ぐことなく会社を強化することが可能です。

株式譲渡はその反対で、企業を丸々買収するケース、もしくは一部の株を譲受し、影響力を高めるM&A(会社統合)を実行することになります。

 

会社分割では、事業譲渡と同じような効果に期待しながらも、対価としてキャッシュではなく株式を割り当てられるという点がメリットになります。

 

仮に買収するための資金を潤沢に用意できなかったとしても、交渉次第では子会社化などの方法によって買収を完了させ、コストをかけずに会社を成長させることが可能です。

 

ただし、売り手側の意思としてはマイナスになり得る部門についても売却を望むことになります。

ここでも交渉力を問われることになります。

 

当事者となる双方の意思を交えながら妥協点を探り合い、両社がメリットを感じられる範囲で交渉をまとめることが、先々の経営安定を考えれば極めて重要です。

 

過去に行われた垂直型M&Aの事例

ここからは、過去に行われた垂直型M&Aの事例を紹介していきます。

 

世界的に有名な企業も、垂直型のM&Aを繰り返して新しいサービスを作り出した実績を持つため、経営者にとって注目すべき事例になります。

 

アップルによる垂直型M&A

iPhoneをはじめとする電子機器を販売する世界的メーカーのアップルは、垂直型M&Aを繰り返して巨大化を果たした代表的な企業の一つです。

2010年以降に限っても20社の買収を実現させており、GAFAの中でも群を抜く勢いでM&Aを成立させ続けている企業として知られています。

 

特筆すべきなのは、新型iPhoneに搭載された顔認証技術を実現させるために行った、イスラエルのリアルフェースや、音声アシスタントの英ノバウリス・テクノロジーズ等の買収です。

アップルは常に革新的な技術を採用し、固定ファンすらも驚かせていますが、その陰には戦略的な垂直型M&Aが含まれていることは間違いありません。

 

アップル、買収20社で最多 AIスタートアップ争奪戦

引用元:アップル、買収20社で最多 AIスタートアップ争奪戦

 

 

ここ数年でグーグルを抜いたアップルのAIスタートアップ買収攻勢は、同社のスマートフォン「iPhone」の新機能を開発するために不可欠だった。例えば、顔をかざすだけでロックを解除できるiPhoneXの新しい顔認証システム「Face ID」は、イスラエルのAIスタートアップ、リアルフェース(RealFace)をはじめとする半導体やコンピュータービジョン(映像から様々な情報を得る技術)分野のM&A(合併・買収)によりもたらされた。

 

出典:アップル、買収20社で最多 AIスタートアップ争奪戦

 

ホシザキ電機による垂直型M&A

2015年、ホシザキ電機株式会社は、マレーシアでフードサービス機器を販売する業者であるPOLAR SEAL株式会社を子会社化すると発表しました。

ホシザキ電機では、買収先企業が持つマレーシア市場において製氷機の販売を手掛けており、このM&A成立によってさらに販売基盤の拡大を実現させています。

 

販売網を広げることによって、製氷機のみならず、ホシザキ電機が柱として持つ事業の一つである冷蔵庫等をマレーシアで流通させるルートを確立することに成功しました。

 

出典:POLAR SEAL (M) SDN. BHD.の事業取得に関するお知らせ

 

神戸物産による垂直型M&A

業務スーパー等の展開で知られる神戸物産は、主にレストラン経営を手掛ける海外子会社を保有しており、子会社を通じた垂直型M&Aを実行しています。

2018年に行ったWIZ JOINT PTEの子会社化では、シンガポール国内で行われている鉄板焼きレストランの買収を通じてサービスの拡大を図りました。

 

顧客に向けて提供する食材等を自社で取り扱う製品に限定させることにより、生産ラインを充実させ、シナジー効果を狙うという典型的な事例として紹介できます。

 

出典:当社海外子会社による孫会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

 

まとめ

垂直型M&Aは、縦のラインを形成することを見込める企業を買収することにより、事業の拡大、あるいは安定化を目指す手法として世界中で取り入れられています。

GAFAの一角を占めるアップルなど、世界的に有名な企業も垂直型M&Aを活用して巨大化した実績を持っており、これからの時代に無視することのできないM&A手法です。

 

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